2025.01.20
混浴温泉世界実行委員会 (大分県別府市) が展開する [ALTERNATIVE-STATE] (読み:オルタナティブ・ステート) は「世界を異なる形で再生させる旅の入口」をコンセプトに、半年ごとに1組のアーティストを別府市に招聘し、4年間で8つの作品を制作するアートプロジェクトです。これまでに5作品 (2022年度招聘作家:サルキス、マイケル・リン/2023年度招聘作家:トム・フルーイン、栗林 隆/2024年度招聘作家:中﨑 透) を市内各所に設置してきました。
2025年2月完成予定の第6弾には、パノラマティクスを主宰する齋藤精一を招聘します。アートのみならずデザインやテクノロジーといった幅広い分野で活躍する齋藤が今回別府で制作するのは、土地土地のリサーチやフィールドワークを通して見出したその地域固有の歴史的・地形的な "軸線" を光の線で表現する作品シリーズ『JIKU』の新作です。多様な人々が行き交う別府の目抜通り。その上空に伸びる一筋の光が、この街の歴史を振り返り、これからの未来を想像するきっかけになることを願います。
事業名称 [ALTERNATIVE-STATE #7] Distorted 『JIKU』#023 D-1|BEPPU
アーティスト パノラマティクス/齋藤精一
作品名 Distorted 『JIKU』#023 D-1|BEPPU
設置場所 別府市駅前通り上空
公 開 2025年2月23日(日) から (予定)
鑑賞時間 日没~23:00 (予定)
料 金 無料
主 催 混浴温泉世界実行委員会
ディレクター 山出淳也 (Yamaide Art Office 株式会社 代表取締役)
別府市制100周年記念事業
作品名|Distorted 『JIKU』#023 D-1|BEPPU
土地土地のリサーチやフィールドワークによって見出したその地域固有の歴史的・地形的な "軸線" を光の線で表現する作品シリーズ『JIKU』。2018年に大分県日田市でおこなわれた水害復興イベント『日田の山と川と光と音』を機に生まれたシリーズで、これまでに全国各地で計22作品が発表されています。今回別府で制作する23作品目において、英語で「歪んだ」を意味する「Distorted」を初めてその名に冠するという新たな展開を見せます。
本作品では、別府の目抜通りのひとつである駅前通り上空に、一筋の光の軸を出現させます。
温泉観光地として発展してきた別府の市街地には、新旧の建築物や商店が混在しており、そこを行き交う人々もまた、市民や国内外からの観光客、さまざまな国と地域から移り住んだ人々と実に多様です。そのように背景も価値観も異なる私たちがともに歴史を振り返り、これからの未来を想像すること。本作がその契機となることを願っています。
齋藤精一 / Saito Seiichi
パノラマティクス主宰/株式会社 アブストラクトエンジン 代表取締役/クリエイティブディレクター
1975年、神奈川県伊勢原市生まれ。建築デザインをコロンビア大学建築学科 (MSAAD) で学ぶ。2006年に株式会社 ライゾマティクス (現:株式会社 アブストラクトエンジン) を設立。社内アーキテクチャ部門を率いた後、2020年に「CREATIVE ACTION」をテーマに、行政や企業、個人を繋ぎ、地域デザイン、観光、DXなど分野横断的に携わりながら課題解決に向けて企画から実装まで手がける『パノラマティクス』を結成。2023年よりグッドデザイン賞審査委員長。2023年D&AD賞デジタルデザイン部門審査部門長。2025年大阪・関西万博EXPO共創プログラムディレクター。
https://panoramatiks.com
2018年より、地域固有の軸となる歴史や事象、伝説などを光の線によって可視化させる『JIKU』シリーズを全国のさまざまな地域や環境で発表してきました。各地で商業地化や住宅開発が進む中、場所の効率性重視の開発や埋め立て、建て替えなどによってその地が生まれたきっかけとなる参道や字 (あざ) などの拠点や地軸が物理的に消去され、その場所が発展する基軸となった物語が伝承できなくなった地域を数多く見てきました。それぞれのまちには、必ずそのまちの地層、地勢、歴史や産業などが紐づいたその地域特有の地軸が多く存在しています。それをリサーチやフィールドワークを通して見つけ出し、光線として可視化するのが本作品『JIKU』です。
別府の軸を見つけるのは容易ではありませんでした。昔の街道であった西法寺通りや街の境界にある流川通りなど、街の変遷に強く紐づく物理的な地軸や政治的なつながりがある軸などさまざまな場所を歩き議論をしてきました。そこで作品設置の場所としてたどり着いたのが、別府駅から続く駅前通りの軸線でした。
本作品は今までの『JIKU』シリーズで展開してきた単なる可視化とは異なり、地域の歪んだ軸に目を向けています。いまの別府の街は、湯治としての温泉街の時代から、温泉観光や近代の都市開発までさまざまなものが入り混じり、パッチワークのようにさまざまな時代の建物が存在しています。
別府の入口となっている駅前の通りを『JIKU』で照らすことで、人々が空を見上げ、同じ光の筋を見ることで、街の渾然一体感に思いを馳せ、『JIKU』を通して対話をはじめてくれることを願っています。
齋藤精一
1. アーティスト・トーク
招聘アーティストの齋藤精一によるトークイベントを開催します。
進行を本事業ディレクターの山出淳也が務め、齋藤のこれまでの活動や今回の作品について話します。
日 時|2025年2月23日(日) 16:00~17:30
会 場|トキハ別府店 7階レセプションホール (大分県別府市北浜2-9-1)
登 壇|齋藤精一 (招聘アーティスト)
進 行|山出淳也 ([ALTERNATIVE-STATE] ディレクター)
料 金|無料
定 員|50名 (要予約、先着順)
予 約|下記のフォームまたは電話でお申し込みください。
https://pro.form-mailer.jp/fms/206fac1b292558
TEL:0977-22-3560
2. 作品完成記念点灯式
日 時|2025年2月23日(日) 18:30~19:00
会 場|つるみカーパーク屋上 (大分県別府市駅前本町1-5)
参列者|齋藤精一 (招聘アーティスト)
阿部 万寿夫 (別府市 副市⻑/混浴温泉世界実行委員会 顧問 ⻑野恭紘 別府市⻑ 代理)
檜垣伸晶 (混浴温泉世界実行委員会 実行委員⻑/別府市美術館 館⻑)
山出淳也 ([ALTERNATIVE-STATE] ディレクター/Yamaide Art Office 株式会社 代表取締役)
料 金|無料
定 員|なし (予約不要)
3. 別府から未来へ繋ぐコンサート
この街で市制が施行された100年前から今日に至るまで、心を痛める戦争や災害が後を絶ちません。
多くの悲しい出来事への鎮魂とともに、これからの100年が希望ある未来となることを願い、特別なコンサートを開催します。
日 時|2025年2月23日(日) 19:00~20:00
会 場|つるみカーパーク屋上 (大分県別府市駅前本町1-5)
出 演|東北ユースオーケストラ (予定)
料 金|無料
定 員|なし (予約不要)
助 成|
文化庁、一般財団法人 大分放送文化・スポーツ振興財団
協 賛|
株式会社 別大興産、全日本空輸 株式会社、株式会社 大分銀行、鬼塚電気工事 株式会社、JR九州ビルマネジメント 株式会社、大分県立芸術文化短期大学、株式会社 関屋リゾート、DABURA.m 株式会社、山の上デザイン 株式会社、株式会社 トキハ 別府店、合資会社 海地獄、大分瓦斯株式会社、社会福祉法人 大分県福祉会、大分みらい信用金庫、南光物産 株式会社、弁護士法人 アゴラ、公益財団法人 大分県芸術文化スポーツ振興財団、大分県信用組合 別府支店、株式会社 佐伯コミュニケーションズ、志村製材 有限会社、一般社団法人 別府市観光協会、すえつぐ動物病院、公益社団法人 ツーリズムおおいた、ひょうたん温泉、一般社団法人 別府市薬剤師会
特別協賛|
ウシオライティング 株式会社
特別協力|
株式会社 スーパーホテル、株式会社 トキハ
後 援|
別府市、大分県教育委員会、別府市教育委員会、公益社団法人 ツーリズムおおいた、別府商工会議所、一般社団法人 別府市観光協会、別府市旅館ホテル組合連合会、大分県民芸術文化祭実行委員会、NPO法人 大分県芸振、別府社交飲食協同組合、大分合同新聞社、朝日新聞 大分総局、毎日新聞社、読売新聞西部本社、西日本新聞社、共同通信社 大分支局、今日新聞社、NHK 大分放送局、OBS 大分放送、TOS テレビ大分、OAB 大分朝日放送、株式会社 エフエム大分、CTBメディア、ゆふいんラヂオ局、月刊・シティ情報おおいた、ネキスト
(2025年1月20日時点)
【お問い合わせ先】
混浴温泉世界実行委員会 事務局 (NPO法人 BEPPU PROJECT内) 担当:久保、堀切
〒874-0933 大分県別府市野口元町2-35 菅建材ビル2階
TEL:0977-22-3560 FAX:0977-75-7012 E-MAIL:info@alternative-state.com